マスコミ就職Q&A 転職について

Q57 社会人採用と新卒採用どちらで受けたらいいか?
Q58 高卒ではマスコミ業界就職は難しいのか?
Q59 飲食業からのマスコミ転職を希望。何をすればいいか?
Q60 マスコミへの転職はどうすればいいか?
Q61 NHKに入りたいが、番組製作会社に内定した。
Q62 他業種からのマスコミ転職の方法は
Q63 26歳の高校中退でもマスコミは入ることができるか?
Q64 保険会社勤務だが、スポーツ記者になるにはどうすれば?
Q65 IT系の転職はどうすればいいか?
Q66 秋採用の対策は?
Q67 マスコミ未経験の社会人です
Q68 NHKに入るため再度チャレンジしたいのですが。
Q69 昨年採用試験を辞退した新聞社に、今年受験することは可能か?



Q) 社会人二年目26才女です。新聞社の中途採用試験を受けようと思っておりましたが、新卒でも応募資格があるようです。新卒と社会人とどちらで応募すべきでしょうか。

A) 社会人2年めの方へ。文章から推察すると恐らく未経験者で他業種からの転職ということだと思います。そうだとすると新聞社の場合、新卒採用を受けるのが普通です。こういう第2新卒と呼ばれる人たちを対象に含めるために、新聞社の場合、受験できる年齢が少し緩くなっているのが普通です。
 社会人採用というのは、もう少しキャリアを積んだ人、例えば地方紙や業界紙などから全国紙に転職を希望する場合を主な対象にしている場合が多いと思います。
 ただ応募資格については「経験者」とうたっているかどうかなど見て、どちらでも応募可であれば両方受験してみてもよいと思います。応募資格を満たしている場合、応募・受験すること自体マイナスにはなりませんから。


Q) やはり短大卒、大卒、専門卒ではないと、マスコミ業界への就職は難しいんでしょうか?

A) 高校卒でマスコミ就職希望の人へ。これはマスコミという場合、どういう業種 や職種を志望するかによります。また高卒といっても新卒なのかあるいは専門学校へ行っていたケースなのかによっても違います。新聞社などでも最近は学歴不問を打ち出している会社が多いのですが、記者職の場合、大卒がほとんど。たまに短大卒や専門学校卒の人がいるというのが実情です。
 ただ大手マスコミの中でもレコード会社や 芸能プロなどエンタテイメント系の会社は文字通り学歴不問です。また中小マスコミや特に放送プロダクションなどでは高卒、専門学校卒も珍しくありません。ですから、この質問は、どういうマスコミに就職を希望しているのかによって回答が違うと思います。
 もしかするとこの質問を寄せた人は、高校 卒業後、マスコミをめざすには大学進学をした方がよいかどうか知りたくて尋ねているのかもしれません。そうだとすると、一般的には大学進学しておいた方が就職にあたって選択肢は広いといえます。


Q) 大学卒業後、飲食業に就いている29歳男です。年齢的にも最後?の転職と考えています。
マスコミの知識経験もありません。特別にすべき事はありますか?手探り状態でマスコミ本を読むばかりで不安です。

A) 新聞社など年齢制限の緩い会社を新卒や第2新卒の枠で受けるか、中途採用を狙うか、応募資格からいえば両方可能ではあるのですが、後者は経験がある程度勘案されるし、いずれの場合も簡単ではないと思って下さい。
 異業種からのマスコミへの転職はこのところ増えてはいるのですが、証券会社に勤めていた人がその経験を買われて経済記者になるといったケースが多いのです。中途採用を活発に行っているネット系広告会社でも、前の会社で営業経験がある人を採用して広告営業を担ってもらうといったケースです。
 マスコミといってもあなたがどういう業種を考えているかわからないのですが、未経験者でも比較的転職しやすいのは、例えば番組製作会社や編集プロダクションです。新聞でいえば業界紙でしょうか。
 それからもうひとつ。正社員は大変ですが、契約スタッフなら比較的採用されやすいという事情もあります。最近はマスコミに人材派遣を行う会社もありますので、そういう所に登録してとりあえず派遣スタッフとして現場の仕事に就いてみる方法もあります。また編集の仕事に就きたいならその養成の専門学校に通うという方法もあります。とにかくあなたの場合は、自分がマスコミで何をやりたいのかを考え、その業界に入るにはどうしたらよいか具体的に考えることだと思います。


Q) マスコミに転職を考えているのですが、 どうしたらよいでしょうか。

A) 日本社会の終身雇用システムが崩れつつ ある現在、マスコミもその例外ではなく、転職が当たり前になりつつあります。
 そうした流れに対応するため、マスコミの 採用システムも変化しています。具体的には定期採用試験の年齢制限を緩くして既卒者、特に卒業して2~3年の「第2新卒」を積極的に受け入れたり、新卒の定期採用試験と別に中途採用、社会人採用の機会を増やしたりしています。
 中途採用といえば昔は、社員が退社した時に欠員補充として募集がかかるケースが多かったのですが、近年は、社会人採用ないし経験者採用と称して毎年定例的に行う例が増えています。募集もホームページなどで広く公募するのが一般的になりました。
 ただ、毎年一定の時期に定例化した試験が行われる新卒定期採用に比べると、募集情報の入手など簡単ではないし、選考の仕方も複雑です。日本の就職市場は概ね新卒定期採用をベースにしていたので、転職市場についてはまだシステム化されていない面が多いのです。
 転職市場の拡大とともに、転職を仲介・斡旋するインターネットのサイトや斡旋ビジネスの会社も急速に増えています。そういうものを活用して、まず情報をきちんと入手することが第一です。


Q) 番組製作会社に内定を得たのですが、NHKへの思いが捨て切れません。もう1年がんばって受けなおすのと、製作会社に入って転職するのとどちらがよいでしょうか。

A) なかなかこうだと言えないのですが、NHKの場合、キャリア採用というのを毎年実施していますので、転職の機会はあります。ただ、その場合のキャリアとは、入社して何年か制作の仕事をしてからということになるし、転職の場合は新卒と違って実績をみられますので、その時点で実績を積んでおく必要があります。
 その意味では、ひとつにはあなたが内定を得ている製作会社が、そこで仕事を続けていると実績を積み、人脈を作ることができるかどうかということでしょう。製作会社も場合によっては、ただ忙しいだけでキャリアらしいキャリアが積めない職場もあります。
 もう1年我慢して来年度再び新卒の採用私見を受け直すというのも考えてよいとは思います。ただその場合、既にあなたが受験した今年、どのあたりまで行ったかを分析せねばなりません。それが1次敗退といった戦績だと、来年度受け直すにしても余程頑張らねば覚束ないといえます。
 来年度再チャレンジして今年と異なる結果が出せるかどうかは、あなた自身が考え、分析してみるべきことでしょう。
 NHKには正規職員以外に、契約スタッフとして関わるという道があることも知っておいて下さい。大体3年間の契約ですが、アナウンサーだけでなく、ディレクターで募集がかかることもあります。これについてはまだシーズンは終わらないどころか、むしろ今頃から募集が増えるので、マス読メールマガジンで情報を取り逃がさないようにしてください。


Q) マスコミの仕事の経験がなく、他業種から転職したいという場合、具体的にどうやって募集を知ったり応募すればよいでしょうか。

A) 終身雇用制の崩壊により日本でも転職が急増しているのですが、そのシステムが整備されていないのが実情です。特にマスコミの場合、いわゆるフリーターの人たちも仕事先として考えるケースも多く、そうした就職・転職の斡旋システムをどう整備するかは、ややおおげさに言えばいまや国家的課題となりつつあります。
 そのなかで最近見なおされているのは、転職斡旋を視野に入れた人材派遣ビジネスです。畑違いの業種からの転職希望者には基礎的な職業教育を施して出版社や放送局、番組製作会社などに人材を派遣するのですが、派遣先で双方が合意すれば何カ月か働いた後、その職場への就職も検討するというシステムです。いわば人材派遣の形で仕事に就いている期間を双方のお見合い期間とし、双方気に入れば正式に結婚というわけです。
 特にマスコミへは就職・転職希望者が多いため、人材派遣や転職斡旋の様々な会社があります。一度ネットで検索してみてはどうでしょうか。


Q) 26歳の高校中退で建築技術職やラーメン職人をしてきました。マスコミで学歴不問という会社は高校中退でも入れるものでしょうか。

A) 理屈上は受験可能です。ただ新聞社や放送局などの大手マスコミの場合は、学歴不問とあっても大卒と一緒に受験することになりますから、実際はなかなか狭き門で、実際に大卒資格がないのに合格するケースはまれというのが実情です。
 比較的入りやすいのはやはり番組製作会社ではないでしょうか。この場合は、大卒資格のない人もたくさん入っています。最初は正社員でなく契約スタッフやアルバイトというケースも少なくありませんが、もともと実力の世界ですから、とりあえず業界に入ってみて、そこから次の展開を考えてはどうでしょうか。


Q) 保険会社勤務4年目の者ですが、スポーツ記者になるにはどうしたらよいでしょう。第2新卒と中途とどちらに応募すればよいでしょうか。また何か勉強や資格の取得をしておいた方がよいのでしょうか。

A) 一般的に言えばあなたの場合は第2新卒にあたるのだと思いますが、年齢制限など応 募時に確認下さい。また中途採用でも応募資格にかなうのであれば、とりあえずエントリーしてみてはどうでしょうか。どちらかわからない場合は、可能な方法でどちらもやっておくというのが就職活動の原則です。
 またどんな準備をしたらよいかですが、これは特にこれといった何かがあるわけではありません。ただ大きくスポーツ部と文化部(芸能班)と分かれ、スポーツ記者を志望するのであれば、スポーツについて知識・造詣があることは当然大切です。スポーツ紙各紙を読み比べておくとか、日頃からスポーツに関心を持っておくのは必要なことです。
 それから、もしスポーツ記者になりたいのであれば、選択肢はスポーツ新聞だけでなく、スポーツ専門雑誌や、スポーツ番組を得意とする製作会社などもあります。どうしようかとただ考えているのでなく、可能性あるところを受けてみて、その過程でいろいろなことを考えていってはどうでしょうか。特に必要な資格といったものはありません。


Q) IT系企業に転職を考えていますが、どんなふうに就職活動を行ったらいいでしょうか。

A) IT系企業をマスコミに含めるとしたら、この何年か最も求人が膨らんだのがこのジャンルです。産業として成長・拡大を遂げているジャンルですから、当然ではあります。
 特にこの2年間ほどは、一般に企業が好況と言われて経済活動も多少活性化したため、成長しているIT系企業は、営業マンなどをかなり採用しました。
 IT系企業というと、コンピュータに強くないとダメという印象があるかもしれませんが、この2年間で、最も求められたのは営業マンでした。例えばIT系の広告会社の場合、営業をかける対象は、金融やメーカーなど既存の業種なわけで、売り込むべき商品についての知識がある程度あれば、他業種の営業とやっていることはそう違いはありません。むしろ金融に営業をかけたいので、それまで金融業界にいた人、そこで営業をしていた人を採用する、といったケースが多いのです。
 もちろん職種によってはコンピュータなどに詳しい専門の人を採用するのですが、IT系企業が求めるのはそういう職種だけではありません。                それからIT系企業の場合、中途採用はもちろんですが、新卒対象の定期採用にしても、随時応募可という会社が少なくありません。優秀な人材であれば、シーズンを問わず採用したいという意思のあらわれかもしれません。
 募集情報はもちろん、自分の企業のホームページに掲載していますので、まずはその企業のホームページにアクセスし、どういう採用を行っているか確かめてみてはどうでしょうか。随時会社説明会を実施しているという会社が予想外に多いと思います。


Q) 大学3年生です。2008年9月から2009年5月まで留学をします。マスコミ関係の仕事につきたいのですが、就職活動をする時期にちょうど日本にいません。秋採用で、マスコミ、特にテレビ局に挑戦しようと考えているのですが、どのような事を今からするべきでしょうか?

A) 秋採用でテレビ局に入りたいとのことですが、秋採用についてはテレビ局の場合、新聞社と少し事情が異なることを知っておいてください。秋採用をこれまで実施しているのはNHKとTBSですが、前者はキャリア採用が中心で、新卒の場合は事情により春採用を受験できなかった人に限られます。
 あなたの場合はその意味で受験資格があるとはいえるのですが、いずれにせよ新卒の場合は春の試験がメーンです。またTBSの場合は、以前秋採用を行ってはいますが、定例化はしていません。したがって、テレビの場合、新聞社のように秋採用は定例化していないわけです。新聞社の場合は主要全国紙は秋採用を定例化しており、春と同じくらいチャンスがあると考えてよいと思います。
 テレビ局に限るともう11月から翌年度の定期採用試験が始まるし、例えば日本テレビなど12月に試験を受けて翌年4月入社ということもあり得ます。あなたの場合は、秋採用は可能な限り受験することとしながらも、翌年度の試験を受けることになる可能性も考えておいた方がよいと思います。


Q) メーカーに入社して三年目の27歳です。2007年夏から新聞社の就活を始め、書類選考は通るのですが、その後のステップにどうしても進めません。今年は書類選考でも落とされたものもあります。作文対策もやっています。結局のところ何が足りないのでしょうか。新卒と社会人で受けており、立場も曖昧な気がしています。本当に困っています。

A) 新聞社の場合、27歳というのはちょうど微妙な年齢で、新卒入社の上限と考えて下さい。社会人採用となると年齢は問題ないのですが、あなたの場合は未経験者ですから、これまでの職歴が問われるようになります。
 新聞社の場合、中途採用は経験者が多いのです。未経験者の場合は、例えば金融の仕事をしていた人を経済記者に採用するといったケースのようになんらかの経験やキャリアが問われることになります。書類選考で落とされるというのは、あなたのこれまでの職歴がそういう意味で転職に必要なキャリアというふうに判断されなかったからでしょう。
 ですから、このままだと、だんだん入社が難しくなると考えてよいでしょう。一般紙に限らず業界紙なども受けて、とりあえず経験をつむことを考えた方がよいかもしれません。そこでの経験をステップにもう一度一般紙に転職する方法もあります。


Q) NHKに入りたいがために、内定していた番組製作会社を辞退して、今年再度チャレンジしました。結果は2.5次で敗退。応募職種は、ニュース映像編集です。昨年が1次で敗退なので、今年健闘はしたものの採用にはいたりませんでした。今春大学を卒業し、今年で24歳。甘い考えかも知れませんが、あと一踏張り頑張ればいけるかもしれないという期待を抱いています。就職予備校に通いながら、引き続きチャレンジしてみようと考えています。何回も受験することで不利になることはあるのでしょうか?最後の一押しで、決めの一手となるように今年一年で磨いておくべきどんなことでしょうか?

A) そうですか。2.5次面接で敗退したわけですね。何回も受験することで不利になることはありませんが、この結果を冷静にみつめると、あなたの「あと一頑張りでいけるかも」というのは、あまり根拠がないと考えるべきです。
 志望意思の強さは認めますので、チャレンジするのは構いませんが、あなたの将来を思うと、もう少しいろいろなことを考えておいた方がよい気がします。まず来年再チャレンジするにしても、他の道も考えておくこと。マスコミ業界も転職が多くなり、ずっと就職浪人しているより一度業界に入って転職を考えた方が道が開けることが多くなっています。
 第2に、もしどうしてもNHKの仕事がしたいなら、契約スタッフに応募することも考えてはどうかということです。NHKは正規職員を減らし、契約を増やしています。職種もアナウンサーだけでなくディレクターなども募集しています。3年契約ですが、ずっと就職浪人しているより道は開けそうな気がします。
 この契約スタッフ募集は、携帯マスコミ塾の採用情報でも流れますので、注意してみておいてください。
 第3に、マスコミ受験塾に通うという話ですが、筆記対策には役立つでしょうが、あなたの場合はそういうケースでない気がします。あなたの文面を見ていると、見込みあるのかあきらめるべきかで悩んでいるのですが、物事はゼロか100という風に考えない方がよいと思います。


Q) 昨年こちらの都合で採用試験を辞退した新聞社に、今年受験することは可能でしょうか。別の仕事をしており、また、寮生活のため就職活動を公にできる環境になく、ずっと悩んでいました。ただし、年齢のことを考えると切羽詰まっています。再受験で果たして、見込みはありますでしょうか。

A) 試験を辞退した新聞社への受験は可能かという質問ですが、何の問題もありません。採用側も特別なケースを除けば、昨年の資料といちいち照合はしていないはずです。
 もしかして最終面接で辞退したとか、採用側の印象に強く残るやり方をした場合はちょっと別ですが、文面からみるとそうではなさそうです。それから再受験して見込みはあるかという質問には、あなたの実力がわからないので答えようがありません。応募資格を満たす限り、再挑戦なので有利とか不利とかはありません。
 要は試験でのあなたの成績次第です。ただあなたの場合は、寮生活で就職活動ができないと書いてあるので、問題はそういう就職活動ができる環境かどうかの方かもしれませんね。あなたの文面から見ると、マスコミへの転職の実情をあまりご存じないように思えるのですが、大学卒業後、2~3年以内に他業種からの転職組が受験するケースは実はたくさんあります。
 それだけで有利不利といったことはないのです。ただあなたが新聞社を辞退して入った会社やそこでの経験については面接で聞かれますのでよく整理しておいた方がよいでしょう。
 つまりそれは新聞記者という仕事への志望意思が強いのかどうかを判定するための素材なのです。別に銀行や流通など全く畑違いからの転職でもかまわないのですが、自分が将来についてどう考えどう判断しているかというのは大事なことで、きちんと説明できるようにしておく必要があります。



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